→YouTuberの真似をしてるから。それも変なところだけ。
元SMAPの草なぎ剛が2017年11月から「YouTuber 草薙チャンネル」なるものを始めているのだが、2019年9月18日現在は92.7万人。開始から2年も経っており、かなりの数の動画を投稿しているのだが、100万人に載っていない。日本を誇る元アイドルグループであり、20代以上で知らない人なんていないと思うのだが。。。
その理由は単純で「チャンネル登録したいと思う商品(コンテンツ)を作っていないからである。「ダンベルで超簡単に肩を鍛える方法」や「メイドインワリオに挑戦」などいかにもYouTuberっぽい投稿をしているが、それはYouTuberが誰でもやっているような内容だ。わざわざ草なぎ剛で見なくても、例えばゲーム実況なら実況やテロップ、ゲームの技術力に特化したプロがいるし、健康・スポーツでもそれは変わらない。
チャンネル登録するユーザーの心理は「親近感」と「定期的にみたいと思うかどうか」これが本質だ。
なので、それっぽい企画を連投するだけでは見てくれない。さらに言えば、芸能人とのコラボ動画なんかは、より芸能人感を増して、YouTuber感をおそろかにしてしまう。
対してカジサックはそこがうまい。芸能人という立ち位置で芸能人を共演させたりする訳だが、あくまで「YouTuberのカジサック」として話を展開している。これによってユーザーは芸能人の梶原ではなく、YouTubeが芸能人と話す、と思わせられ、親近感が埋まることはない&他のYouTuberへの差別化を図っている。
有名なら、どんなメディアでも成功するかというとそんな事は全くなく、今や「芸能人」という肩書きが通用しない業界が出てきたということだ。これはインフルエンサーの常識を大きく変える条件なのでとても面白い。適当に知名度をあげて、長い尺をダラダラ世間話するだけじゃあ稼げない時代がやってきた。
「草薙チャンネル」は初動で35万人登録もいって、かなりの注目が寄せられていてた分、成長スピードが遅いのはディスブランディングになっているから、今後どう展開していくのかが楽しみだ。