すずめの戸締まりを見てきました。
本を最後まで読めないことで有名な僕ですが、映画は見るしかありません。お金もかけてるし、わざわざ外出までしてるし、真っ暗だし。だから映画の批評はブログで書けるんですよね。本当に最後まで見ているから。エンドロールの終わり明るくなるまで必ず見ています。
さて、
「秒速5センチメートル」から新海誠作品のファンで、新海誠がつくった映画がすきなのは当然で、偶然にも自分が好きな映画が新海誠作品である、が正しいと思います。
そんな中での「すずめの戸締まり」めちゃくちゃ楽しみにしてたけど上映日が海外。帰国して3日目に思い出して、あっやべみてない、と思って音速で予約して見てきました。それが2日前の話。
映画ってアートなんだった。
感想を一言でいうならこれです。ああ、映画って感動しにいいくエンターテイメントじゃなくて、メッセージ性の高いコンテンツだった。そうだ。アートなんだ。
とても強く感じた。いつも通り普通に泣いたし。映像が綺麗すぎて感動したし。
じゃあ一体どんなメッセージ性を感じたの?
僕は「新しい家族の時代」を強く感じた。劇中で主人公の「すずめ」が普段住んでいる場所を離れて日本中を旅するシーンがある。フェリーに乗り、ヒッチハイクをし、出先で知り合った人のお店で働いたり、同い年の友達ができて家に泊めてもらったり、男の子の家に上がり込んだり、その父親の入院する病院に行ったり、その友人のオープンカーで急遽東北まで高速でドライブすることになったり。とにかく、家族じゃない存在のプライベートゾーンに食い込んで、家族じゃない存在と人生で重要な経験を分かち合ったり、寝食を共にしたり。
僕らの時代でSNSを駆使して、ヒッチハイクで旅してる時に乗せてもらった人にご飯をご馳走になったり、インスタで出会った人のシェアハウスに遊びに行ったり、そういう、実際の周りではよくあるリアルを如実に再現していて、確かに、映画やドラマでこのリアルが再現されたり、手段として描かれることってあまりなかったから、純粋に今風だと思ったり、すごく楽しかった。逆に言えば、意外だった。「あ、ここ描くんだ」って。このあたりから、すずめの戸締まりが、いかに近未来的な描写を意図的に描いているかを意識することになりました。