名古屋一立大学のあるゼミ生徒がまとめたUSJのV字回復に関する独自分析。決算公示やMBOを資料化していて、エンターテイメント産業はシビアにならない傾向があると思っているなかで有益だと感じた。

>>>ゴールドマンが投資してくれたから、USJは蘇るチャンスがあったんです。ハリー・ポッターの資金調達もゴールドマンがやってくれました。ということは、投資にはすごい価値があるなと思ったんですね。
というわけで、これからの自分の挑戦としては、サラリーマンはもう卒業だと思った。大会社の組織の中で輝くということも、もはや魅力を感じなくなった。自分の頭の中にあるもので、ゼロから勝負して1を生み出してみたくなった。
>>>そして考えてみたのです。凄まじいマーケティング力を持った上で、投資能力も備えている、そんな会社が世界にあるんだろうか? そう思って調べてみたら、やはりどこにも見つからないんですよ。
>>>「当然、CEOのグレン(・ガンペル)は『私の死体を越えて行け!』と大反対でしたし、それ以外の経営幹部もほぼ全員が反対して、私のことを『クレイジーだ』と言いました。しかし、私はマーケティングのプロとして『今この球を打たなければ、将来的にもっと難しい球を打たなくてはならなくなる』ということだけはわかっていました。ビジネスとして正しい選択なのだから、説得するしかありません」(同)
お前は狂っている、どうしても実行したいなら私を殺してからにしろ。そんな罵られ方をしたら、ふつう、引き下がってしまうに違いない。だが、森岡はひるまなかった。むしろ、アドレナリンが湧き上がったとでもいうように前へ前へと突き進む。
>>>2005年(平成17年)にA種優先株式250億円(ゴールドマン・サックスが設立したクレインホールディングス200億円、日本政策投資銀行50億円)の第三者割当増資と、借入金を650億円に圧縮してシンジケートローン三井住友銀行、ゴールドマン・サックス証券及び日本政策投資銀行がアレンジ、融資12社が参加)[3]によるリファイナンスを実施。それに加え、2004年と2005年は新規採用をせず、選択退職も導入し、費用削減も図った。その結果、2007年度(平成19年度)は経常収支が24億円、最終損益が10億円と初の黒字を計上している。
2007年(平成19年)に東京証券取引所マザーズ市場に上場。2009年(平成21年)にゴールドマン・サックス子会社であるSGインベストメンツ株式会社TOBにより同社の完全子会社となり、2010年(平成22年)2月をもって同社に吸収合併、商号を(新)株式会社ユー・エス・ジェイに変更。

ユニバがV字回復したというニュースばかりみていては、キャッチコピーや世界観のような氷山の一角だけ盗めても、経営事情を知れば知るほど、世のエンタメ会社が実際に真似することはできないね。