今日はLARPゲームを開発するときの要になる「濃度調整」について。
10数年で数千回、思いついたことを人に話してイベントをつくってきた僕が、どのように「場を盛り上げる」ことや「イベントのつくりかた」視点を見ているか、これまで出してこなかった思考回路のシェアになっていたらと思い、書いています。

濃度とは
コンセプトのグラデーションだと僕は考えます。。たとえば友達と2チームに分かれてボウリング対決をしたとします。
買ったほうがジュースを奢るというゲームを作ったとき、楽しみ方って人によりますよね。みんなで盛り上がりたい人もいれば、勝ってジュースを手に入れたい人もいる。場合によっては、自分のスコアに集中したい人も然り。

このように、人と遊ぶときはバランスが保たれるかを考えると楽しんでくれる。楽しみ方は人それぞれ。けれど全員楽しませたいです。どうしましょうか。そこで「濃度調整」が重要になってきます。
さっきの例えなら、
1 勝ちたい人→強いチームでやりたい
2 盛り上がりたい人→楽しければい
3 うまくなりたい人→技術に集中
さあーて、皆さんならどんなバランスにしますかね。じゃんけんで大将が仲間を取っていく?それとも、ランダムでチーム決め?
この決断に迫られたときに「エッセンシャル思考」つまり、なくてはならないものの見極めが重要だと考えます。遊びにおいてなくてはならない。それは何でしょうか。。。
ズバリ、「帰らせないこと」
これに帰結するのでは?と僕は考えました。誰かが遊びを放棄しないようにしなければならない。間違ってはいけないのは矯正させるのは違いますよ!それでは遊びではなく義務になります。話をボウリングでのチーム戦に戻しましょう。
1 仲間が弱くて勝てない
2 ガチすぎて引く
3 お酒飲んでやりたくない
僕なら、こんな未来を想像できてしまうと瞬発的に「つまらない」気持ちを与えてしまうんじゃないかと思います。まずエッセンシャル。すべてがこうならない選択肢をイメージする。
✅️仲間は定期的に変わる
✅️黙ってやらない
✅️お酒は飲まず、真剣にやる
このくらいまでなら考えられますよね。
そうしたら次は、この条件に当てはまるようにバランスを作っていく。この時点で、出来なくなることがわかってくるはず。
ガチメンツでスコア200狙うとか、
お酒とフード頼んでガーターでも大爆笑するとか、
特定のチームが圧勝し続けるとか、そういうシチュエーションは「諦め」なければなりません。

イベントとは違ってゲームは複雑です
本来、買ったほうが奢るというゲームなのに、「ジュース」や「ルール」以外のことも、たくさん考えないといけない。ある意味、これがコンセプトを考えられる人の視点なのではないかなと思います。単なるイベントではなくってね。
それに、作ったルールに固執させたからといって面白くならないことも多いです。「誰が」「どんな風に」「感じるか」要素分解し、ゲームバランスにテコをいれ、期待値調整と満足度の最適化を目指す。
人によっては「いくらまで何ジュースがもらえる」とか、「全勝しないと勝ちとは言えない」など、あらゆる意見を吸い上げたほうが、より良いバランスを作れるかもしれません。

ただのイベント…といっては失礼ですが、人をコンテンツにするのではなく、コンテンツに人が集まるようにするにはコンセプトのグラデーションが必要です。それを僕は「濃度調整」と呼んでいます。
こういう記事のほうが、もしかして読まれる?とメタ的なことも考えて、文章を書いてみました。

とはいえ、10分くらいで書いたものなので、需要があればいくらでもかけます。しばらくは無料で公開されていると思いますので、ぜひ過去の記事も読んでみてくださいね。
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